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持ち主の責任とは?

車の持ち主や同乗者の事故の責任

車を貸した人にも交通事故の責任がある ◆運行供用者と認められれば賠償責任がある
人に車を貸し、その人が人身事故を
起こしてしまった場合、
非があるのは交通事故を起こした
運転者だけでしょうか。
持ち主には全く責任はないのでしょうか。
人に貸した車の所有者、つまり所有者にも
損害賠償の責任が発生する場合があります。
自動車損害賠償保障法三条の規定では、
自動車事故によって生じた人身事故の損害については、

運転者の故意・過失を問わず、
事故を起こした車の運行供用者(自動車の所有者など) に賠償責任を負わせるとされています。


◆連行供用者と認められる要件はふたつ
以下の要件を満たした場合、運行供用者とされることとなります。
①運行支配権をもつ者…車の使用に対して、その人が支配権を有していること。
②運行利益の帰属…車の使用により受ける利益がその人に帰属すること。


例として、バスやタクシーの運転手は会社から雇われて車を運転しているので、
通転手は会社(雇用主)の指揮監督下にあることから、雇用主である会社はまず①に該当します。
さらに、運転手の車により得た利益(乗車料)は会社(雇用主)に入りますから、
②にも該当し、会社(雇用主)は運行供用者と認定されます。

もし親子や夫婦、友人関係で車を貸した場合などは、自動車の管理の実態や日常生活の状況を考慮し、
車の所有者が連行を支配し、利益を得ているかどうかで運行供用者か否かを判断されることになります。
この場合の利益は経済的なものにかぎったものではありません。
たとえば友人同士の場合なら、車を貸すことによって関係が円滑となり、
その意味で利益を得ているものと判断されます。
また、一般的な友人関係であれば、貸した人に対して車の所有者が運行支配権をもっていると考えられるので、 運行供用者と認められるのです。

好意同乗者のけがの損害は減額される場合がある

好意同乗者とは

車に同乗していて交通事故でけがをした場合、
損害賠償の額を減らされることがあります。
好意同乗(無償同乗)といい、一定の要件を
満たした場合に適用されることがあります。
裁判では、好意同乗かどうかはさまざまな事情を
考慮して判断されます。
認められる事情が多くなるほど、好意同乗と
判断される方向になり、減額の幅も大きくなります。
近年、判例では好意同乗減額を認めない傾向が
増加しています。


◆好意同乗の主な判断基準

①運転者と同乗者の関係…家族、恋人、知人などの近い関係か、単なる顔見知り程度か
②同乗者が事故発生の危険を認識していて、これを防止できたにもかかわらず、
 危険を助長させたりしなかったか…運転者が初心者だったか、連転者のスピード違反、
 飲酒・薬物運転、無謀運転、睡眠不足・疲労運転などの有無や道路の状況
③同乗した距離・時間…長距離・長時間か
④運転、同乗の目的…単なるドライブか、目的があったか、
⑤同乗した経緯…同乗者から頼んだのか、運転者から誘ったのか
⑥運転者と加害者の過失の度合い

過去の判例からの減題幅の目安

●運転者が飲酒していることを知っていた…10~70%の減額
●無免許連転であることを知っていた…30~70%の減額
●過労運転であることを知っていた…15〜20%の減額
●危険な運転に対して適切な指示を怠った…10~70%の減額
※盗まれた車が起こした事故は、車の連行支配権も奪われ、その運行からなんらの利益も得ていないことか
 ら、責任を問われることはありません。ただしずさんな管理による盗難を除きます。

上記のように単に同乗していただけで責任を問われるものではありませんので、通常はあまり気にする必要はありません。


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