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示談の進め方

示談にあたって


示談交渉を始める時期や方法は

いつのタイミングで示談の交渉を始めたら良いのか。このように感じられる方は多いことでしょう。
傷害事故の場合は被害者のケガが治ったとき、後遺症がある場合は症状が固定し後遺障害の結果が出たときに損害額が確定しますので、加害者側との示談交渉に入ることになります。
一旦示談をしてしまうと、原則としてやり直したり追加で請求することはできなくなりますので、
示談交渉を始める際には損害が確定してから始めることが望ましいです。
示談交渉を開始するにあたっては、被害者側から示談案の提示を求めてもいいですし、
加害者側損保が一方的に送りつけてくる場合もあります。

示談交渉を始める前の準備

示談は、本来、被害者側で損害賠償額を計算して加害者側に請求することが基本です。
損害賠償の請求書や事故に関わる領収書等の資料を提出します。
しかし実際には加害者側から一方的に損害賠償額の計算書と示談書が一方的に送りつけられる事が多く、
その内容は適切な金額とは程遠い低い額であることが多いようです。
その場合に、被害者側では損害額の性格な算出を行いまた示談交渉を進めていく上での知識や情報を身につけた上で、交渉に臨むことが必要です。
そのためには、事前に参考となる交通事故関係の本をしっかり読んでおきましょう。
被害者側に交通事故についての知識が多ければ多いほど、
保険会社の担当者は思いどおりに示談が進めにくくなるものです。

示談交渉を始める前の準備

●保険会社と示談交渉をするときの心構え
保険会社の担当者の中には、被害者側の無知につけこんで、だますような形で示談を急ぐ者さえいます。
そうした保険会社のプロを相手にするときの心がまえは、次のようなことが上げられます。
①保険会社を恐れない…
保険会社の担当者が出てくるのは、加害者が自賠責保険では賄えない分を補償するために任意保険に加入しているということです。 加害者の資力を考える必要はありませんので安心して請求できると考えれば、保険会社を恐れる必要はありません。
②冷静に交渉すること…
冷静な交渉というのは意外とむずかしいことです。感情がたかぶることがあっても、それは相手のペースになりかねません。冷静に相手の狙いは何かを見きわめ、きちんと反論しましょう。
③保険会社の言いなりにならない…
保険会社の提示した賠償額は正当な賠償額よりかなり低いのが通常です。相手の提示額で示談しなければならないことはありませんので、余裕を持って交渉に臨みましょう。相手の言いなりになってはいけません。


●悪質な担当者は交代してもらいましょう。
保険会社の担当者が示談代行をする場合、
被害者の無知につけ込む悪質な担当者もいるので注意が必要です。
専門的用語や数字を多用して被害者側を惑わせたり、
根拠のない理由でごまかしたりして損害賠償金を低く抑えようとします。
保険会社の担当者があまりにも態度が悪かったり悪質だったりした場合は、
保険会社に担当を変えてもらうように要望することもできます。
具体的なひどい対応等を訴えることが出来れば問題なく交代はしてもらえると思われます。


●担当者に対する苦情を訴える方法
加害者が保険契約を結んでいる各保険会社の本社や大きな支社などには「お客様相談室」
「お客様サービス室」
といった窓口がありますので、担当者に対する苦情を訴えることができます。
さらに、日本損害保険協会が全国各地で開いている
「そんがいほけん相談室」
に苦情を訴えることも有効です。
協会では必ず苦情のあった保険会社の本社などには取り次ぎますので、保険会社は無視はできず、担当者に圧力をかけることになります。
各保険会社や損害保険協会で受け付けた苦情は、各会社から監督官庁の金融庁に対して、
報告をしなければならないことになっています。
被害者の苦情に対して、適当な対応はできないわけです。
但しこれらの苦情はあくまで担当者の対応に関するものになりますので、
損害賠償額の多寡や過失割合等に関する不満を訴えても受け付けれらません。


●示談交渉を弁護士に依頼すると
加害者側とのやり取りに不満やストレスが大きい場合は、
それらの交渉も含めて弁護士に依頼するということも可能です。
しかしながら、事案によっては弁護士に依頼するには割に合わない場合もありますので、
全てにおいて丸投げができるというものではありません。
後遺障害が残った事案については、
先に自賠責保険で後遺障害等級を確定させた上で弁護士への依頼を検討する事で、
リスクを最小に抑えることができます。


●保険会社同士の示談がある
示談交渉を損害保険会社対損害保険会社で行ない、被害者、加害者の出番がほとんどないケースがあります。
たとえば、車同士の事故で両方の運転手がケガをした場合で、それぞれの車が任意保険に加入していた場合、 治療費は各保険会社が相手の分を支払い、示談においても保険会社同士で話を進め、
過失割合などを決めて、お互いの損害賠償額を支払います。

それぞれの当事者が保険会社同士の示談に納得すれば解決ということになります。
また、「人身傷害補償保険」に双方が入っている場合、過失の割合に関係なく、
それぞれが入っている保険会社から保険の範囲内で損害額が支払われますので、
後は過失割合などに基づいて保険会社同士で損害額を請求しあうことになります。

但しこの場合も、後遺障害の等級に関しては被害者側の保険会社も厳密には利益相反となりますので、
ご自身の側の担当者だからといって全てを委ねるのは望ましくありません。
やはり後遺障害等級の認定は被害者請求でご自身やご家族が直接行うことが望ましいでしょう。


●損害賠償の示談交渉に必要な書類

示談交渉において必要となる書類は、被害者側で算出した項目ごとの損害額や慰謝料、逸失利益、全体の損害賠償請求額の裏付けとなるものなどが考えられます。
相手への交渉材料として、示談交渉を始める前に、少なくとも以下の書類を用意しておきましょう。
①事故証明書 いつ、どこで、どんな事故があったかを証明してくれる書類、自動車安全運転センターに請求すれば有科で入手できます。
②診断書と診痛報酬明細書 [1]診断書は傷害の内容を記載した書類で、医師に要求すれば作成してくれます。
[2]診療報酬明細書は治療内容の明細書で、入院日数、通院日数、処方、治療内容、治療費・入院費等が詳細に書いてあります。傷害の慰謝科算定には、この2通の書類が必要となります。
③領収書 事故によって治療費、入院費、付添人費用、入院諸雑費・通院交通費など様々な出費があります。費用はきちんと記載し、関係があるような領収書は取っておきましょう。
④収入の証明書 休業補償や逸失利益を加害者側に請求するためには、その損害を証明しなければなりません。 そのためには、公務員やサラリーマンは動務先の給与証明書か源泉徴収票、自営業者や自由業者は納税証明書や確定中告書の写しなどが必要となります。

もちろん、上記の書類の他にも後遺障害が残った場合は、後遺障害を証明する書類、認定票、後遺障害による生活や就労への支障を挙証する書類なども重要です。


【示談はやり直しができません】
示談は原則やり直しができません。示談とは「加害者が被害者に対して、
一定額の損書賠償の支払いを約東し、被害者はその一定額の支払いを受ける以外に、
加害者に対し損害賠償を一切請求しないという、加害者と被害者の合意」のことをいいます。
示談についてはやり直しがきかないことを念頭に慎重に進めましょう。


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