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調停の申し立て

示談にあたって


民事調停委員が斡旋案を提示

加害者側との交渉が進まない場合調停を利用することもできます。
民事調停は民事調停法に基づき、民事調停委員が、当事者双方の主張を聞いたうえで調停案を提示して、
合意を得るように調停の斡旋をしてもらえます。

民事調停は、非公開の調停室で行なわれますのでプライバシーを気にする必用はありません。
しかしながら、調停には強制力はありませんので、当事者の一方が同意しなければ成立せず、
その場合は訴訟で解決をすることとなります。
交通事故の場合現実的には、ADRの交通事故紛争処理センターなどが保険会社に対して強制力を持った示談の斡旋をできることから、 被害者側からあえて調停を申し立てるメリットは少ないのではと思われます。
加害者側の保険会社やその代理人弁護士が、被害者にプレッシャーをかける目的もあり調停を申し立てることはままあります。

この場合はその時の状況によって取るべき対応はかわりますが、間もなく症状固定をする時期や、
後遺障害認定の結果が間もなく出る時期などであれば、ご自身で対応して認定の結果が出るまで延期をしてもらうということで対応できます。

簡易裁判所に提出する書類

簡易裁判所 ・交通事故証明書
・診断書(傷害の部位・程度の証明)
・診療報酬明細書(入・退院の日数、診療内容の証明)
・付添看護料領収書
・休業損害証明書
・通院交通費明細書
・商業帳薄・所得税申告書など(自営業者の場合)
・物損見積書・領収書(修理または新規購入に必要な金額の証明)
・戸籍膳本(当事者が未成年者の場合)
・商業登記薄謄本(当事者が法人の場合)
・交通事故現場見取り図・写真など

調停が成立した場合、不成立となった場合

◆調停調書には強制執行できる力がある
調停では、最終的に調停委員が双方の言い分を取りまとめた調停案を作成します。
そして、裁判官が双方にその調停案を読み聞かせ、合意かどうかを確認します。
合意が成立すれば、調停調書を作成し調停が成立となります。
調停調書は判決書と同様に強制力をもち、内容の不履行に対しては、強制執行をすることができます。
ただし強制執行を行うためには、裁判所から執行文を付与してもらうなどの必要があります。


◆調停で合意に至らなかった場合
調停委員会は当事者間で合意が成立する見込みがない場合には、調停が成立しないものとして調停を終了させることができます。
具体的に合意の成立する見込みがない場合とは、当事者間において事故の過失を全面否定するなどの根本的な争いがある場合や、 調停委員会が調停案を示して説得したが、当事者がまったく讓歩しない場合などがこれにあたります。
調停が不成立の場合、残された解決法は訴訟だけになります。

調停が不調に終わったら訴訟による最終決着を

◆請求金額で訴える裁判所が変わる
民事訴訟は、紛争解決の最終手段です。
判決が確定すれば、その決定に従わなければならない強制力をもつからです。
訴訟を起こすためには、訴状を裁判所に提出します。
民事訴訟は、原告または被告の所所地や、交通事故の発生した場所を管轄する裁判所に訴えを起こします。
請求金額が140万円以下の場合は簡易裁判所、140万円を超える場合は地方裁判所になります。
また、訴状のほか、手数料の印紙と所定額の切手も納付します。
手数料の額は請求金額で決まります。


◆判決が不服なら控訴できる
訴状が受理されますと、後日1回目の口頭弁論の期日が指定された通知が原告と被告に送達されます。
1回目では原告が訴状を陳述し、これに対して被告が答弁書を陳述します。
その後、何回かの口頭弁論で証拠の提出や証人尋問が行なわれ、それぞれの主張や争点が弁論準備手続きで整理された後に弁論が終結。判決期日に判決が言い渡されます。
判決に不服であれば2週問以内に控訴し、その結果も不服なら最高裁への上告ができます。
控訴や上告をしなければ判決は確定します。

少額訴訟

民事訴訟は費用と時間がかかります。請求金額が少額では割に合いません。
少額訴訟は、こうした欠点を改善した制度です。
少額訴訟は請求額が60万円以下の場合に限っています。
裁判所の受付窓口には定形の訴状の用紙があるので、それに必要事項を記載して簡易裁判所に申し立てればよいことになっています。
手数料は請求金額の1%。60万円なら6000円となります。また所定の額の切手も必用です。
少額訴訟では、双方の言い分を聴取したり証拠を調べたりするのは、原則として1回に限ります。
期日前か期日中に、証拠となる全ての資料を提出する必要があります。
判決は、期日の当日に言い渡され、控訴や上告もありません。
したがって、事前準備は重要で、主張を整理しまとめておくことが大切です。

交通事故における加害者の責任

◆交通事故においては民事・行政・刑事の責任を問われます
交通事故の発生によって、加害者は被害者に損害を賠償しなければならない民事上の責任が生まれます。
その他に行政責任や刑事責任もあり、事故の内容に応じた処分が行なわれています。


◆行政処分(反則金制度と点数制度)
行政処分は比較的軽い交通違反が対象で、反則金制度と点数制度があります。
反則金制度は、道路交通法違反として刑事事件となる事故においても、 比較的軽微な場合は違反者が反則金を国に納めることで、刑事処分が免除される制度です。
点数制度は、運転免許の停止と取り消しに関するもので、交通違反の種類に応じて違反点数が引かれていき、引かれた点数が一定の基準に達したときに、免許停止や免許取り消しの処分が下されます。


◆刑事処分は検察官が処分を決める
人身事故などの重い交通違反を犯した者や処分に納得できず反則金を払わなかった者は、
刑事処分の対象となります。
刑事処分はまず警察官、その次に検察官の取り調べを受けることになります。
これは違反者に対して違反の内容や事故の状況などを確認する手続きなので、
正直に事実を話すようにしましょう。
取り調べが終わると、検察官が違反の内容、前歴、被害者の感情などを考慮した上で処分を決定します。
処分は、違反を不問にする不起訴処分、裁判手続きに移行する簡易裁判所への即決裁判請求・略式命令請求、地方裁判所への裁判の起訴があります。



現実的には死亡事故や余程の悪質な事案でない限り不起訴となることがほとんどです。
また、被害者側が不起訴処分に納得がいかない場合は、検察審査会に申し立てることで、
覆る場合もあります。
即決裁判・略式命令は、比較的軽い違反などの場合に行われ、
正式な裁判に比べて簡易な手続きになります。

重い違反や違反者が簡易裁判所での処分に不服を申し立てた場合などは正式裁判となります。
正式裁判は検察官と弁護人が同席し、正式な法廷を使用して行なわれます。
そして、裁判官が検察官と違反者および弁護人双方の主張を聞き、証拠や証言を審理して判決を下します。


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